当社社員 | まず初めに、それぞれどういった立場でお仕事されているのかお伺いしてもよろしいでしょうか? |
男性職員 | 一般の介護職です。 |
当社社員 | 何年目でいらっしゃいますでしょうか? |
男性職員 | 8年目です。 |
女性職員 | 私も介護職をしています。5年目に入るところです。 |
当社社員 | どういったタイミングでご視聴いただいておりますか? |
男性職員 | 例えば4月に新人職員が増えてくるので、そのようなタイミングで新人職員と一緒に動画を見ています。8年目になりますが、それでも忘れている部分がどうしてもあるので、僕自身も学び直す機会にもなりますし、新人職員にも言葉だけで伝えるのはすごく難しいのでとても助かっています。 |
当社社員 | 新人の方の横について一緒に動画を見られているイメージですか? |
男性職員 | そうです。 |
当社社員 | 実際に一緒に見て、「ここはこういう風にするんだよ」と言葉でプラスしてお話しされながら見ている感じですかね? |
男性職員 | そうですね。その通りです。 |
当社社員 | 教えるうえでの、動画を使う前と実際に動画を使い始めてからの違いはいかがですか? |
男性職員 | やはり言葉だけでは伝わらないんですよね。言葉だけでは僕の伝えたいことが「本当に分かったのかな?」と思うこともありました。御社の動画は教科書のような使い方をさせていただいています。ですので新人の方にも「伝わっただろうな」と思っています。 |
女性職員 | 私も同じように言葉では伝わらないので、夜勤中等に一緒に動画を見ながら「ここはこうで...」と話しながら勉強していますね。 |
当社社員 | 新しいことをやるので予習として見ていらっしゃるのか、あるいは実際に現場に行った後に復習として見ていらっしゃるのか、どちらの使い方をされていますか? |
女性職員 | 現場に入る前に予習として見て、現場に入った後にもう一度復習として見ています。 |
当社社員 | 新人の方は新しいことを始める際に「何が分かりませんか?」と聞いても「何が分からないかが分からない」ということがあって口ごもることも多いと思うんですが、そういった質問の数は動画があることで変わりましたか? |
男性職員 | 動画を使う前は「何が分からないかが分からない」という状態だったんですが、この動画を見て「ここのこの部分はどういうことですか?」という質問は増えました。 |
当社社員 | 現場で使える技術を学べる実写の実技編、基礎的な知識を学べるアニメ座学編、二つとも使われていますか? |
男性職員 | はい。どちらも分かり易いので、状況によって使い分けていますね。 |
当社社員 | その都度「今回ここは使えるな」というのをピックアップして使われているということですね。 |
男性職員 | はい。そうです。 |
当社社員 | ここは特に良かった、ここはもう少し詳しく説明して欲しかった等、いい点、悪い点含め何かございましたらお伺いできればと思います。 |
男性職員 | 外の凸凹道での車いすの押し方を細かく解説している動画ですね。外出イベントで車いすを押して外に出ることが定期的にあるんですが、施設の中はバリアフリーなので、外の凸凹道での車いすの押し方等はあまり詳しくないんですよね。外出の前に職員で集まって動画を見て「こうすれば入居者の方に不安なく乗ってもらえるんだな」と、あれは本当に助かりました。 |
当社社員 | ありがとうございます。 |
男性職員 | 不満は....、そんなにないですね。動画の長さも一つひとつ長くないので、業務の合間に見やすいので助かりますし。 |
女性職員 | 男性の髭剃りとか整髪のしかたとか、普段あまり男性の整容とか関わる機会がないので、動画を通して分かりやすく勉強できるので、そこが良いなと思っています。 |
当社社員 | 動画を視聴されるタイミングに決まった時間はなく、その時々といった形でしょうか? |
男性職員 | そうですね。決まった時間は特になく、例えば夜勤の合間とか業務の合間に見ているという感じですね。 |
当社社員 | 新しいものを導入するというのはどうしても抵抗感があると思うんですが、本部の方から導入のお話が来た際のお気持ちと、実際に導入してからのお気持ちはいかがでしたか? |
男性職員 | 最初お話を頂いた際は動画の数がかなりあったので「無理だー」というのが正直な感想ですね。しかし実際に導入されてからは、教科書を読むわけではないので、「業務の合間に動画」というのはすごく見やすいですよね。 |
当社社員 | 御財団では海外の方の採用というのはお考えですか? |
男性職員 | 今はいないです。でも「考えよう、考えなきゃね」という話は出ることがあります。しかしながら生活丸抱えになるので、そこは「覚悟がいるな」というのがあります。 |
女性職員 | 私も最初に御社の教材が外国人にも対応していると聞いたときに、「誰でも分かり易いです。あとアニメ座学篇もあります」という話を聞きました。その際は、ここまでしっかり教材としてわかりやすい形にしてくれているという点までは気付かなかったというのが本音です。でも実際に利用してみて素晴らしいの一言に尽きます。国籍を問わず、色んな人にとってわかりやすい。受講する職員も、大卒の人もいれば高卒の人もいますし、社会人としてかなりのブランクがあって、そのうえで契約職員から勤める方とかもいます。そのように色々なご経歴の方がいる中で、「すごく分かりやすい、とっつきやすい教材だな」というのが第一印象でした。 |
当社社員 | 元々の作り手である制作者。実は私も実際動画制作しているんですけども、元々が介護の知識がほぼほぼない中で「作りませんか」とお声がけいただいて制作している節もあるので、「初心者の方にとってテキストで読んでもなかなか頭に入ってこないと中で、この教材、どうにか分かりやすく出来れば」という思いで作っているので、そういう風におっしゃっていただけると良かったなという風に思えます。 |
女性職員 | コンテンツの数を売りにしている会社さんもあれば、法令に遵守して、法令の要件が満たせますよという会社さんもある中で、そこではなくて基本に忠実なところ、他は他で魅力ですけど、まずは基本をしっかり固めるというところが、探していたニーズとピッタリ合ったという感じですね。 |
当社社員 | 長きにわたってご利用いただいているんですけれども、当初、何か事前に使われていたというものはございますか?テキストだったりとか他のコンテンツだったりとか...。 |
男性職員 | 我々の中で介護のマニュアルはあります。みんなで作った財団統一のマニュアルです。すごく基本的な内容で、ただそれが活用出来ているかというと、やっぱり、「作ってはみたものの...」みたいなところがあります。やっぱり数年経ってしまうと、「データとして保存されている紙としてはあるけれど...」という状態になってしまっています。現場でよく聞く声としては「人によってやり方が違う」という、「この業界のあるある」が存在していました。こうした状況のなかで、元々プラットフォームでイーラーニングは導入し始めていたところでした。その環境下、コンテンツを色々作っていくなかで、我々財団独自の取組み、事故防止のことであるとか、自分達でやっている取組みは自前でコンテンツを作って見てもらっていました。そんな際、「介護もやっぱり欲しいな」と思っていた中で、ただ「自前で作るというのはえらく大変だな」と考えていました。「そこの部分は外部のものを入れてみたい」という思いがありました。そんな中、いくつか見てみて、ものによっては今流行りの介護技術があったりとかはするんですけど、ただムラがあったりするんですね。御社の動画は、基本となるところが初任者研修レベルですけど、そこはしっかりおさえている点に魅かれました。動画も拝見してみて、項目とかも網羅されているところが良いなという点ですかね。値段は営業の方から1ライセンス一人じゃなくていいですよという話も伺って、じゃあ手が届くなと考えて。あれがたぶん「一人につき1ライセンスですよ」って言われちゃったら手が届かなかったなと思います。中身と費用で選ばせていただいたというところですね。 |
当社社員 | そうですね。アカウントの数というのは皆さん迷われるところですね。「管理しきれないので一人一個で結び付けたい」というところもありますし、「全体に見せたいので施設ごとに一つずつ」というところもありますので。なかなか施設さんのほうでも新しいものを入れるというのは抵抗感があると思うんですよ。教える側というのはまず自分達がシステムであったり中身というのを予習しなければいけなかったりとかというのもありますし。もちろん自分が教えている方法とはやっぱり違ったりというので難色を示される方もいらっしゃるんですけれども、その点はいかがでしたか?導入してみての意見だったりとか。 |
男性職員 | 中身に関してあれが違うとかこれが違うという話は今のところないです。基本的なところをベースとしていただいているので、そのうえでアレンジきかせているので、「ちょっとうちのやり方と違うな」というところはあると思うんですけど、教科書に載っているようなことをやっていただいているので、そういう反対意見はなかったですね。 |
当社社員 | 導入される前と導入後しばらくお時間経った今とを比較して、何かギャップというのはありますか? |
女性職員 | 最終的なゴールは現場のケアが良くなる、皆のレベルが上がるとか介護の基礎技術が上がっていくことです。正直、まだそこの評価まで至っていないのかなというところですかね。本当は新人教育で教材として使っていけるというのが目指すべき姿かなと思っています。今はまだ「新人に教えるために既存の職員が学んでいる。その履修がなかなか進まない...」という段階です。 |
男性職員 | 「1年で既存の職員全員一通り履修しましょうよ」という話をして、サービス部門の課長も「それでやります」というスタンスだったんですけど、コロナだなんだで結局思い通りいかなくなっちゃって...。延びたら延びたで少しだれるじゃないですけど、そこもあるので、たまに本部での会議でも「どうなってます?」というのとかを繰り返しながら二年経過したといった感じですね。まだ評価までしっかり出来ていないというのと、その次の段階では新人教育に使って、共通言語で語れるというところが大事だと思うので、さらにプラスアルファ「ここはこうしたらいいよね」とかいうのは良いと思うんですけど、元になる基本がないまま「私はこういうやり方してます」、「私は違ってこういうやり方しています」という感じだと新人さんは混乱しちゃうので、そこはあわせていきたいなと思っていますね。 |
当社社員 | プランとしては既存のレベル問わずという感じですかね?皆様一回動画を見て、その後新人の方に見せて共有をしていって共通の言語で話が出来るようにしていきたいという流れですね。 |
男性職員 | はい。うちには正職員もいれば、契約職員さんも、パートさんもいたりもします。パートさんもフルパートで何もかもこなす人であればいいんですが。一部だけ食事介助だけに来るとか、お風呂の介助だけに来る人とかも施設にはいます。そういう方達にも自分で担当している部分は見ていただくようにしています。そういう方は中には無資格の方もいます。そういう方は、どうしても自然とマイルールになりがちになります。そうした方も、その状態で新人に教えちゃたりするんです。それでは技術や知識がバラバラになってしまうので、そこはあわせていきたいなと。 |
女性職員 | A先輩に教えてもらったことと、B先輩に教えてもらったことが違うと分かって、そこがだんだんと職場の人間関係が悪くなっていくきっかけというか、やっぱり離職の原因の多くって、職場の人間関係は大きいと思うので、まずはそこを解消できることが離職の防止にも繋がっくるのかなと...。今のZ世代の人には多分こういうのはすごく受け入れられると思いますね。みんな分からなかったらすぐ調べるので、分からないままやりたくないというか、失敗したくない。入居者の方に痛い思いとか悲しい思いをさせないためにも、しっかり安全に介助したいでしょうから。お手本がちゃんと見られるというのは安心だと思います。今の財団のマニュアルはテキストで書いているだけなので、具体的にそれってどういう動きなんだろうとか、なかなかイメージしづらいところとかをしっかり動画で、ポイントは動画のキャプチャもついていて、誰が見ても分かりやすいんじゃないかなと思います。 |
当社社員 | 財団のほうでお作りになられたマニュアルと同時並行でご覧いただいている形ですかね? |
男性職員 | まあそうですね。大きく逸脱しているということはないですし、どちらも基礎的なところをおさえているという点では問題ないかなと。 |
当社社員 | 動画のナレーションだけ抜粋したテキストベースなものとプラスして、動画のシーンのキャプチャスクリーンショットとテキストがあるフォローアップシート、管理チェックシート、イーラーニングのテスト、様々ついているんですけれども、その辺はご利用になられたり、考えていたりはされていますか? |
男性職員 | 新人職員を中心に、是非現場でもどんどんと使ってとは言っているんですけども、なかなか難しいですね。 |
女性職員 | 見てもなかなか一回見て全てが覚えられるわけではない中、フォローアップシート見たら「そういえばそうだった」と思い出せると聞いています。 |
当社社員 | チェックポイントとして、「ここ重要なんだな」というのが可視化できるかなと思って作成しました。 |
女性職員 | 一から作ろうと思ってもとても大変で作れないので...。 |
当社社員 | 動画制作にあたって「現場で活かせないと意味がない」、「評価の基準を明確にしたい」といった思いがあり、このフォローアップシートとか、アンチョコテキストとかが出来上がりました。そのうえで、チェックシートは、研修の成果が出ているかの確認ができるようにご用意しています。 |
男性職員 | OJTで見極めみたいなものはどの施設もやっていると思います。ただ先輩の、本当に何もなしで先輩の基準でOKかどうかになっている施設もあったりして、財団で統一していないんですよ。だから現場現場で統一基準でやっているところもあれば、先輩の感覚だけでOKというところもあって、そこは「やんなきゃまずいな」というのはあります。ですからその部分では活用させていただきたいなと思っています。 |
当社社員 | その他、動画でOJT介護を導入してから変わった変化みたいなものはありますか? |
女性職員 | そうですね。夜勤の際に後輩の職員と一緒に、「今日の介助が正しい方法で行われていたか」などを、動画を観ながら復習して確認したりできるようになったので、とても助かっています。 |
男性職員 | 復習してたとはね...。夜勤中に二人で見るなんて...、素晴らしいですね。そういう使い方をしろとは本部で言ったわけじゃないので、現場で工夫してアレンジしてというのは是非他の施設でも試してほしいところですね。 |
女性職員 | 夜勤中スタッフルームで横並びで一緒にパソコン見ながら...。 |
当社社員 | コミュニケーションにもなりますよね。 |
男性職員 | そういう点を評価をしなくちゃいけませんね。 |
女性職員 | 雰囲気が良くなりそうですよね。 |
当社社員 | 新人の方って「何が分からないか分からない」なかで、先輩に聞きやすくなる環境が出来ているのかなと。 |
女性職員 | もしかしたら現場では一緒に見ながら、特定の利用者さんを思い浮かべながら見ていることもあるかなと。 |
当社社員 | ベースとして共有できるものがあるというのは、新人として負担材料が減っていくのかなと。 |
男性職員 | アレンジすることは良いと思うんですが、アレンジ後のものだけ先輩は言っちゃうから結局人によってやり方が違うとかいう話になっちゃうというところがあって、そこが動画で基本を教えられるなら納得できるんですよね。 |
男性職員 | うちではクラウドキャンパスというプラットフォームを使っていて、そこに単元ごとに感想を書いていただいて履修完了という仕組みにしています。そこに結構皆さん、色々と感想を書いてくれています。 |
女性職員 | 結構長く書いてくれてる人もいるんですよ。「動画内の大切なことは自分もしっかり覚えていることが分かって安心した」とか。 |
当社社員 | 基礎がある方は改めて正しいのかどうなのか、すり合わせになっている形ですね。 |
男性職員 | 動画内で挨拶や声掛けもやってるじゃないですか。感想にもあったと思いますがちゃんと説明したり挨拶したりするのが大切なんだと、介護技術だけじゃなくてそこもしっかりある程度やってくれているということは見せても大丈夫かなというところはあります。 |
当社社員 | 最初に作ったときにやりすぎなのかなというのは思ったんですけどね。海外の方にも分かるようにという形で作ってはいます。 |
女性職員 | すごくそこは丁寧ですよね。こんなの現場で聞いている時間あるのかなというくらい。 |
女性職員 | 一つひとつの介助について「今からこういうことします。よろしいですか?」とキチンと相手に確認を取ってからするって基本なんでしょうけど、なかなか時間に追われたり、言っても反応が返ってこない方もいらっしゃって疎かになりがちで。 |
男性職員 | 教科書としてはたくさんやったほうがいいと思います。 |
女性職員 | 知らないが故にやらずして後から大きなミスとか事故に繋がるって入居者にとっても不幸ですけど、その職員にとっても不幸なことで、介護の仕事が嫌になっちゃったりとか。 |
当社社員 | 基本的にはこちらのコンテンツは、初任者研修には使わず現場の知識という形ですよね。 |
女性職員 | 初任者研修は別に実施されていて、新卒の職員が中心に受けています。でも中途の人や、役職員さんとかは受けないみたいです。 |
当社社員 | 初任者研修とか介護福祉士を受けるうえでは必要じゃないですか、座学編というのはしっかりと。ただ必要じゃない方にとっては知っているか知らないかでマインドが変わるというか、知らない中でご利用者様と対面して「なんでこんなこと言われないといけないんだろう」という気持ちが知っていることで和らいだりとかっていうそういうところで助けになっているというのは嬉しいなと思います。 |
女性職員 | もし何年か年数を重ねてエルダーだよと言われて、「新人に教えてね」と言われたときに、どう教えようかと悩んだときにも先輩も活用できる。新人が学ぶだけじゃなく。 |
当社社員 | 他の施設様ですと初任者研修の講師の方がお使いになられたりするんですけれども、教材を用意する時間が大変だったとか、テキストをみんなで読むのが苦痛だったという中で、今日はこれにしようとピックアップして見せて、それに対してディスカッションするという形で負担が減りましたという声もお伺いしているので、やはり教える側の負担というのも軽くなっているのであれば嬉しいなと思いますね。 |
当社社員 | 皆さん使い方が様々で、こちらもびっくりすることがあるんですけれども...。 |
女性職員 | 若い職員のほうが受け入れやすいのかもしれないけど。大阪は結構毎年コンスタントに新卒がたくさん入っていて、若手が多いので、若手同士で教え合う状況みたいです。 |
男性職員 | 若手が結構早いうちに見ていたりしていますよね、大阪。 |
女性職員 | 独り立ちが早いんですよね、大阪って。 |
当社社員 | 教育とか、研修とか、その進め方、地域差っていうのも結構あるんですか?教育の方針がそれぞれ施設さんによって違うとか? |
男性職員 | そこは今までは施設まかせになっていたので、バラバラでしたね。 |
女性職員 | でもやっぱり同じ一年生でも習熟度って元が違うので、足りないところをしっかり何回も復習したりする人もいるけど、まったくやらない人もいて。何回も現場についていくわけにはいかない時期もあるでしょうし。それこそ年数重ねたらもう言えないというか、教えてくださいって言い辛いなみたいな。「今まで何してたの」とか言われちゃうかなとか。そのため、この動画でOJT介護があれば、誰でも不安になった際に立ち返る場所があるみたいになっています。 |
当社社員 | たくさんお話、お伺いできました。ありがとうございます。 |